【カリカ家城のロックバー】@浅草花月

出演:カリカ家城/犬の心押見/POISON GIRL BAND吉田/オコチャ/グランジ遠山



 新潟開催を含めれば3回、東京だけなら2回目の開催になるロックバー。今回はお酒の種類も増えて、いよいよロックバーらしくなってきました。メモなど取っていないので覚書程度ですが、以下感想。
曲目
・『いとしのレイラ』エリック・クラプトン(吉田 ※曲開始まで)
・『G.W.D』/THEE MICHELLEGUN ELEPHANT(遠山)
・『駆け抜けて性春』銀杏BOYS(押見)
・『笑って許して』和田アキ子(オコチャ)
・『さらば、行かねばならぬ』野狐禅(家城)
・『風に吹かれて』ニール・ヤング(吉田)
・『アンジュール』米米CLUB(遠山)
・『ちりとり』神聖かまってちゃん(押見)
・『完璧に無くして』電気グルーヴ(家城)
・『鉄カブト』ザ・クロマニヨンズ(吉田)
・『東京ブギウギ』ユニコーン(押見 ※客出し曲)

 曲目は以上。最初の50分で2曲しかかけないというスロースタートぶりでしたが、終わってみればそこそこの曲数を聴けて、さらにその曲に対する思い入れも聴けて、1回目も思いましたがすごく好きなライブです。覚えているポイントをメモ。
・出演者として呼び込まれ、即、大さんへの不満を怒りのボルテージ調節を間違えたようなテンションでぶちまける遠山さん。最近色んなライブで話している、バイトをするために一カ月仕事のスケジュールを抑えようとした大さんとお金を貸した遠山さん、の心温まる貧困エピソードです。しかし遠山さんがお金を貸した翌日に、「宇都宮で餃子を食べている」という大さんの呟きがワールドワイドに公開されたことにより、一転バッドエンドへと転がり落ちたこのエピソード。最終的には、ライブメンバーのほぼ全員(オコチャ除?)が大さんへ金を貸していることが判明しました。出演者の言葉を借りれば、まさに「佐藤大債権者の会」
・直前の「相方の話だけをするライブ」での阿部ちゃんの話によるう○こ主食疑惑のかかる吉田さんから、「俺、○んこは食べませんから」という一言。お疲れ様です。
・クラプトンのことを「エリック」としか呼ばない舞台上の面々に、笑う吉田さん。とにかく「エリック」と言いたいだけの舞台上。
・前回、ミッシェルとブランキーのライブパフォーマンス完コピをやってのけた遠山さんのターン。もちろんミッシェル、音楽がかかる前から動きコピーへの情熱が半端ではありません。『G.W.D』がフジロックで演奏された時のエピソードを語る遠山さんの熱量は、ぜひともエコ発電に生かしたいですね。曲が始まれば、オープニングのチバユウスケのMCからラストのアベフトシまで、メンバー四人を遠山さん一人で完コピです。私に投影能力さえあれば、いつもこの映像を呼び出せるのに。そういう無駄な欲を煽ってくれる完成度の高さが、素晴らしい、の一言につきます。この世界に無駄な能力など何ひとつありません。遠山さんのこの特技を生かせる中小企業を募集中です。ちなみに、今回も押見さんがヒートアップした遠山さんに途中で引きずり出され、ベース弾きながらのボックスステップを披露してくれました。毎回のお約束になると嬉しいです。あと、個人的なポイントですが曲前に遠山さんが動きまわることを予想して、それぞれの椅子をガタガタと下げて見守り体勢に入った先輩4人が大変ツボでした。遠山さんが一番後輩のライブって、最近ではすごく貴重だなと思います。そういう意味でも続いてほしいロックバーなのでした。
・銀杏の歌う、どうしようもない性衝動に基づく青春のもどかしさ、青臭さについて熱弁をふるう押見さん。銀杏聴きたさに、自分が持ってきた曲へのプレゼンがすごく…ざっくりです…の家城さん。ミッシェルの解散期とかぶっていたせいもあり、銀杏やゴイステは通っていない遠山さん。しかし、何より面白かったのは銀杏を聴き終わった瞬間、家城さんがダウナーモードに突入したことでした。このモードが、この少し後に「世界とのバランスが取れない」という家城さんの名言を生みだしました。世界とのバランスがとれない!いつまでもそのままでいてください。
・吉田さんの『風に吹かれて』の選曲理由が、「聴いてると戦場をギター一本持って弾き語りしながら男が歩いている情景が浮かんできておもしろくてしょうがない」。そりゃあ面白いでしょう。阿部ちゃん似合いそうですね、それ。
・遠山さんのソーリーミューッジクへの評価が面白いです。直観的なのに分析的な曲の聴き方してるなーといつも思います。
・かまってちゃんの歌う、どうしようもない無意識の性衝動に基づく青春のもどかしさ、青臭さに以下略。熱弁のあまり「好きなんだす」と言ってしまう押見さん。2曲しかかけていないせいもありますが、押見さんは前回からはまた少し違った選曲をしてきた印象があります。銀杏、かまってちゃんの双方向の影響で余計その印象が強いのかもしれません。毎回1曲のオコチャさんは除いても、他の4人の選曲傾向を知るだけでもいろいろ楽しいライブですね。
・残りの手持ちから最後の曲を相談する舞台上ですが、世の中には幾億もの曲が溢れているのに、まさかの選曲被りをした押見さんと遠山さん。選曲理由までがかぶっていたということで、変なシンクロをしていました。いくら奥田民生の曲とは言え。
・家城さんのCocco(呼び名はCocco姉さん)の物真似が輝いていました。「沖縄の海汚れてるさー、沖縄の海掃除するさー」一瞬Coccoが舞台上に降臨したように見えなくもないと完全に言いきることは出来ないという慎重さはライブレポには必要不可欠のものであると言わざるを得ないかもしれない可能性を否定することはできませんね。

 そんなこんなで、ラストにクロマニヨンズを聴き、客出しで東京ブギウギという、遠山さん曰く「アッパーアッパー」(振り付き)な選曲でライブおわり。私は割と音楽を聴くのが好きなので、そして人がどんな曲をどんな理由で好きなのかにも興味があるので、今回もだいぶ楽しかったです。そしてどう考えても、遠山さんのライブパフォーマンスとチューハイのペースを見守ってしまうためだけにでも、今後も通ってしまうと思います。それ以外も最高に楽しいですが、その二つは青天井です。株価高騰です。
あとは、贅沢かもしれませんが、ライブ後にそれぞれが用意してきた曲のセットリストとかを配ってくれるといいなあ、とか思ってしまいます。見たい!知りたい!聴いてみたい!